アワード・審査 アートフェア

ディファレント京町堀アートフェア2026|ポートフォリオレビュー

今年も、ディファレント京町堀アートフェア2026 に審査員として参加します。

先日、心斎橋の VINYL UNDERGROUND にて、エントリーを検討しているアーティスト・クリエイターに向けた説明会と、ポートフォリオレビューが開催されました。

僕もレビュアーとして参加し、これから応募を考えている方々の作品やこれまでの活動について、直接お話を聞かせていただきました。

ディファレント京町堀アートフェアについて

ディファレント京町堀アートフェアは、大阪・京町堀を舞台に開催されるアートフェアです。

さまざまなジャンルで活動するアーティスト・クリエイターがエントリーし、複数の審査員による審査を経て、選出された作家が作品を発表します。

2026年の開催は、10月31日(土)から11月3日(火・祝)までを予定しています。

僕自身も継続して審査員として関わらせていただいていますが、毎回、新しい表現や作家との出会いがあることが、このアートフェアの大きな魅力のひとつだと感じています。

VINYL UNDERGROUNDで開催されたポートフォリオレビュー

今回のイベントでは、まずディファレント京町堀アートフェアへのエントリーを検討している方に向けた説明会が行われました。

その後、希望者を対象にポートフォリオレビューを実施しました。

完成した作品を見るだけではなく、これまでどのような制作をしてきたのか。

現在どんなことを考えているのか。

そして、これからどのような活動をしていきたいのか。

それぞれのポートフォリオを見ながら、作家本人と直接言葉を交わしました。

作品を見ることと、作家本人と話すこと

ポートフォリオレビューでは、作品を見ることはもちろんですが、僕は作家本人の言葉を聞くことも非常に大切だと考えています。

作品だけを見て想像していたことと、実際に本人から話を聞いた時の印象が大きく変わることもあります。

なぜこの作品を作ったのか。

なぜこの素材や表現方法を選んだのか。

これまでどのような経験をしてきて、これから何を目指しているのか。

そうした背景を知ることで、作品の見え方がさらに広がることがあります。

また、作品そのものだけではなく、ポートフォリオの構成や作品写真の見せ方、活動内容の伝え方も重要です。

どれだけ良い作品を作っていても、それを相手に正しく伝えることができなければ、活動の機会を逃してしまうことがあります。

ポートフォリオレビューは、単純に作品の良し悪しを判断する場ではなく、自分自身の活動を客観的に見直す機会でもあると感じています。

僕が作家を選定する際に大切にしていること

よく聞かれるのですが、僕が作家を選定する際には、まず 「先駆性・独自性」 という視点を大切にしています。

その人にしかできない表現があるか。

これまで見たものの延長線上ではなく、新しい視点や価値観を感じられるか。

そうした部分は、作品を見る上でとても重要です。

ただ、それだけではありません。

もうひとつ僕が重視しているのが、自身の表現を守りながらも、より多くの人にアプローチできる要素があるかという点です。

コアな表現を持つことと、大衆へ届けることは、決して相反するものではないと考えています。

自分自身の表現を大切にしながら、その魅力をどのような形で社会へ伝えていくのか。

作品そのものだけではなく、展示方法や発信、プロダクト、企業とのコラボレーションなど、表現を届ける方法にはさまざまな可能性があります。

僕が運営する N ART(ナート) や TURFLINE(ターフライン) も、「アートをもっと身近に」 という考えを大切にしています。

アートは決して一部の人だけのものでも、敷居の高いものでもありません。

日常の中に自然に存在し、普段アートに触れる機会が少ない人にも、その面白さや魅力を感じてもらえるものだと思っています。

そのため、展示だけでなく、企業とのコラボレーションやプロダクトなど、さまざまな形でアートとの接点をつくることを意識しています。

コアな表現を大切にしながら、より多くの人へ届けるための柔軟な思考を持つ。

僕は、その両立こそが、作家の皆さんの表現の可能性を広げ、今後の活動をさらに豊かなものにしていくのではないかと考えています。

審査員という立場について

「審査員」という言葉だけを見ると、作品に順位を付けたり、評価を下したりする役割に見えるかもしれません。

もちろん審査である以上、最終的には選考を行う必要があります。

ただ、僕自身は単純に「良い・悪い」を判断することだけが審査員の役割だとは考えていません。

僕が大切にしているのは、その作家がこれからどのように活動していくのか、その可能性を見ることです。

現在の作品が完成形である必要はありません。

まだ荒削りであっても、その先をもっと見てみたいと思わせる作品があります。

逆に、技術的には完成されていても、そこにもう少し本人自身の考えや個性が見えてくることで、さらに面白くなると感じることもあります。

これまでギャラリーで多くの作家と関わり、展覧会を企画し、企業や店舗とアーティストをつなぐ仕事をしてきた経験も含めて、「この表現を、これからどのように社会とつなげていくことができるのか」という視点も持ちながら、作品を見るようにしています。

今回のポートフォリオレビューでも、短い時間の中で多くの作品や考えに触れることができました。

僕自身にとっても、改めて「作品を見ること」「作家と向き合うこと」を考える良い時間になりました。

これから本審査へ

今回の説明会とポートフォリオレビューを経て、これからディファレント京町堀アートフェア2026の本審査が進んでいきます。

どんな作品と出会えるのか。

どんな新しい表現や作家と出会えるのか。

今年も楽しみにしています。

ディファレント京町堀アートフェア2026

開催期間:2026年10月31日(土)〜11月3日(火・祝)

詳細については、ディファレント京町堀アートフェア公式サイトをご覧ください。

-アワード・審査, アートフェア